2012年1月4日水曜日

2011を振り返って --- 全般


圧倒的にJ2を勝ち抜けるというプレッシャーを与えられてのシーズン。実際にはそんなに優しいものではなかった。

要因はいくつかあったと思う。

1.怪我人
平山・米本の離脱に始まり、高松までも離脱、チームは当初の戦術プランの変更を余儀なくされた。これは、結局は、良い方向に働いたのかもしれない。残ったメンバーで一番特長出せたのは、繋ぐサッカーであった。これにより、羽生がレギュラー奪取。相手が引いた中でも相手をゆさぶりながら崩したり、セットプレイからの得点ができるようになったり、形ができてきたと思う。

2.相手が引いてきたこと
2010もパスサッカーをしながら、ある程度ボール支配率をあげることはできていたと思う。でも、ふとした気の緩みからカウンターを食らうこともあった。2011も、そのような戦術できたチームもいた。その中で、得点すること・カウンターを食らわないこと、この二つがしっかりできたことが良い結果につながったのではないか。
言うのは簡単だが、前がかりになれば、カウンターを食らう可能性はもちろんあがる。その時のリスクマネージメントはJ2ではうまくいった。J1ではシーズンを通してうまくいくだろうか。

これらの要因をクリアーした上で、さらに、いくつかのポイントがあって、最高のシーズンとなったと思う。

1.選手の一体感
GKにしても、塩田・権田のどちらが正GKだったかわからない。DFにはノースもいた。北斗は最初レギュラーだったのに、はずされた。達也もそれほど出場機会は与えられなかった。そんな中、チームが一つになっていたことがわかるのが、天皇杯の入場直前のシーンである。本当に、このチームをもう一年続けて欲しいと思うくらい、見ていて、一体感が感じられるようになった。このようにまとめられたことは、キャプテン・監督・選手会長のおかげだろう。

2.大熊監督の選手交代
勝っている試合において、残り時間が多くなると、大熊監督は守備の選手をいれて、確実に守ることを選択した。現実的といえる手法だが、勝ち点3と勝ち点1の差は大きい。Jのチームを率いた経験は東京でしかないが、国際マッチの経験からそうなるのか、とも思う。

3.その他大熊監督の手腕
ヒロミや城福など、形がはっきりしたサッカーをなれていた自分にとって、大熊サッカーは(昇格当時サポーターでなかったもので...)カウンターや俊輔のいった部活サッカーなど、そのままやるのか、違う形を見せてくれるのかが当初想像がつかなかった。
その後も、インタビューを読んでも、精神論の方が多く、形が見えなかった。そして、怪我人により、内容が変わったり、どうなることやら不安であったことは否めない。
でも、結局のところ、選手に自立心を植えつけ、自ら考え、それを最高な形にまとめあげたという点は本当に素晴らしかったと思う。
もちろん、「攻撃的で楽しいサッカー」をFC東京には見せて欲しい。でも、選手の状況によっては、やり方を変える必要もある。毎回、それに必要な選手を集めることもできない。その中でもやりくりをして、理想のサッカーに近づけるというのは本当に大変な仕事であると思う。
実際のところ、2012もJ1やACLでの大熊サッカーをみたいとも思う。
でも、これはクラブが決めること。自分たちはついていくしかない。

4.ルーカスの加入
この加入がなければ、後半の快進撃があったかどうか疑わしい。そのくらい、ルーカスの加入は大きかった。ポストプレイもできるし、簡単にパスを供給、ゴール前でも冷静にシュートを決める。ガンバにいって、前にいたときよりも本当にたくましくなって戻ってきてくれた。しかも、90分走れる。守備も必要とあれば戻ってする。こんなに素晴らしい選手がいるだろうか。
アマラオについで、早くもレジェンド・オブ・トーキョーの香りがする。

5.矢澤の存在
ネタ供給者としても素晴らしいが、よく走るし、簡単にトリッキーなプレイもする。枠にシュートが入らないだけである。選手間の潤滑油としても存在してくれたように感じる。これからもすべりつづけるパフォーマンスで笑わせて欲しい。

6.高橋の成長
2010ではそんなにすごいと思わなかったが、2011でレギュラーに定着してからの成長は大きい。最初は守備での安定をみせ、途中からは攻撃時にペナルティあたりに侵入するなど攻撃面でも存在感を見せた。梶山とのコミュニケーションもとれていると見え、梶山が安心して前に上がれるようにもなった。fc東京のキーマンと今後もなり続けるだろう。

もちろん他にも要因はあると思うが、とりあえずはこの辺で。

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